吃音のある高校生がeスポーツコーチングシステムを開発した話

「声が出ない」という壁 ― Y君とeスポーツの出会い

Y君がeスポーツに打ち込む様子

Y君には吃音がある。言いたいことがあっても、最初の一音が出てこない。電話も、自己紹介も、ちょっとした雑談でさえ、他の人には想像もできないほどのエネルギーを使う。

そんなY君が夢中になったのがストリートファイター6(SF6)だった。格闘ゲームの世界では、言葉の流暢さは関係ない。フレーム単位の判断力、相手の動きを読む洞察力、そして何より「勝ちたい」という意志がすべてだ。Y君はSF6にのめり込み、メキメキと実力をつけていった。

しかし同時に、Y君はあることに気づいた。eスポーツの世界でも、コミュニケーションの壁は存在するということ。チーム戦でのボイスチャット、大会後のインタビュー、コーチとのやりとり ―― 吃音のある自分にとって、ゲームの実力だけでは超えられない壁がそこにあった。

if塾との出会い ― 高崎先生が見抜いた「本当の才能」

Y君がif塾に通い始めたのは高校生の時だった。if塾の高崎先生は、Y君のことを最初から「吃音のある子」としてではなく、「面白いことを考える子」として見ていた。

高崎先生はY君にプログラミングを教え始めた。最初はゲーム制作から。Y君のeスポーツへの情熱とプログラミングのスキルが結びついたとき、化学反応が起きた。

「自分と同じように吃音で困っている子が、eスポーツを楽しめる環境を作りたい」

Y君のこの一言が、すべての始まりだった。

eBridge ― 吃音の子のためのeスポーツコーチングシステム

eBridgeのコンセプトイメージ

Y君が開発したのが「eBridge」。吃音のある子どもたちがeスポーツを通じてコミュニケーション能力を育てるためのコーチングシステム&コミュニティだ。

eBridgeのポイントは、単なるゲームの上達支援ではないところにある:

  • 段階的なコミュニケーション設計 ― テキストチャットから始めて、少しずつボイスコミュニケーションへ移行できる仕組み
  • eスポーツを「きっかけ」にする ― ゲームという共通の話題があることで、会話のハードルが下がる
  • 同じ悩みを持つ仲間とのコミュニティ ― 吃音のある子同士が安心して交流できる場
  • コーチングプログラム ― eスポーツの技術向上とコミュニケーション力の成長を同時に支援

Y君自身の体験から生まれたシステムだからこそ、当事者のニーズに寄り添った設計になっている。高崎先生は技術面のサポートをしながら、Y君が自分の力で開発を進められるよう見守った。

ASHIOTOで採択&優勝 ― 社会が認めたY君のビジョン

ASHIOTOでの優勝

Y君はeBridgeのアイデアをASHIOTO(若者向けのビジネスコンテスト・アクセラレーションプログラム)に応募した。吃音がある自分がプレゼンをする ―― それ自体が大きな挑戦だった。

結果は、採択、そして優勝

審査員たちは、Y君の「当事者だからこそ見える課題」と「テクノロジーで解決する実行力」を高く評価した。吃音があってもなくても、本質的な価値を持つアイデアは伝わる。Y君はそれを自分自身で証明してみせた。

未踏プロジェクトへの挑戦 ― さらなるステージへ

ASHIOTOでの成功を経て、Y君は次のステージに進んだ。IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が運営する未踏プロジェクト関連のプログラムへの挑戦だ。

2026年2月20日、Y君はアカツキカンファレンスに参加。高崎先生が付き添い、Y君の挑戦を見守った。高校生が未踏関連のステージに立つこと自体がすごいことだが、Y君にとってはこれも通過点に過ぎない。

「eBridgeを、全国の吃音のある子どもたちに届けたい」

Y君の目標は明確だ。

高崎先生から見たY君の成長

高崎先生とY君

高崎先生はこう語る。

「Y君を見ていて思うのは、『困っていること』と『才能』は紙一重だということ。吃音があるからこそ、コミュニケーションについて人一倍深く考えている。eスポーツが好きだからこそ、ゲームを通じた解決策を思いつける。プログラミングができるからこそ、それを形にできる。この3つが重なったのがeBridgeなんです。」

「if塾でやっているのは、子どもたちの『好き』と『困っている』を掛け合わせて、世の中にないものを作ること。Y君はその最高の例だと思います。」

吃音×eスポーツ×プログラミング ― 誰も歩いていない道を行く

Y君のストーリーは、「障害を乗り越えた感動話」ではない。自分の特性を理解し、テクノロジーで社会課題を解決しようとしている一人の高校生の話だ。

吃音があっても、eスポーツで戦える。プログラミングでシステムを作れる。ビジネスコンテストで優勝できる。未踏プロジェクトに挑戦できる。

大事なのは、「何ができないか」ではなく、「何を作りたいか」

Y君とeBridgeの挑戦は、まだ始まったばかりだ。

🎯 興味を持っていただいた方へ

if塾では、一人ひとりの「好き」と「得意」を活かしたプログラミング教育を行っています。eスポーツ×プログラミングで新しい価値を生み出したい方、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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📌 記事について

この記事は、Y君の実体験をもとに高崎先生が監修し、AIの補助を使って作成しています。登場人物の名前はプライバシー保護のためイニシャル表記としています。

✍️ Supervised by 高崎 – if塾塾頭

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